「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」文庫「第四章 豹変」のあらすじ、登場人物、感想について徹底解説します!
女医がモンスターペイシェント(クレーマー患者)と向き合い成長していく姿と医療現場を生々しく描いた病院サスペンス小説「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」(南杏子著書)。
第四章では豹変という名のタイトルのとおりついにラスボスモンスター登場です。波乱の幕開けの第四章となります。
※こちらに第一章から第七章までのあらすじ・登場人物・感想、南杏子先生プロフ、NHKドラマの過去記事がありますのでよろしければ読んでください。
第一章 午前外来 ⇒「第一章 午前外来」あらすじ、登場人物、感想はコチラ!
第二章 夜間当直 ⇒「第二章 夜間当直」あらすじ、登場人物、感想はコチラ!
第三章 オアシス ⇒「第三章 オアシス」あらすじ、登場人物、感想はコチラ!
第四章 豹変 ⇒「第四章 豹変」あらすじ、登場人物、感想はコチラ!
第五章 攻撃 ⇒「第五章 攻撃」あらすじ、登場人物、感想はコチラ!
第六章 崩壊 ⇒「第六章 崩壊」あらすじ、登場人物、感想はコチラ!
第七章 日常 ⇒「第七章 日常」あらすじ、登場人物、感想はコチラ!
著者の南杏子先生について ⇒南杏子プロフィール
NHKドラマ ⇒貫地谷しほり主演ドラマ
目次
「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」 第四章 豹変 あらすじ
「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」医療ミステリー小説の全体の概要はこちらです。
「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」全体の概要
患者と医師の信頼関係を題材に、「モンスターペイシェント」と称されるクレーマー患者との関わりの中で1人の若き女性医師の成長をミステリタッチで描いた作品。
モンスターペイシェントとは、クレーマー患者を意味します。
まず目次ですが、次の7つの章から構成されています。
第一章 午前外来
第二章 夜間当直
第三章 オアシス
第四章 豹変
第五章 攻撃
第六章 崩壊
第七章 日常
今回は、「第四章 豹変」のあらすじ、登場人物、感想について説明します!
まずは、「第四章 豹変」のあらすじ
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座間敦司(ざまあつし)登場。
何度か病院内で遭遇しているにも関わらず、座間は初診の患者だった。不眠症(睡眠障害)を訴え睡眠薬を求める座間。ハルシオン0.25mg2週間分を処方する千晶に対し、2か月分を要求する座間。結局、2ケ月分の睡眠薬を持ち帰る座間であった。
同じ週の木曜にもやってきた座間が睡眠薬を紛失したと強く言い張り、過剰処方のリスクをかかえながら仕方なくハルシオン0.25mg2錠1ケ月分の睡眠薬を処方する千晶であった。
翌週、さらにその翌週も来て、理由をつけて睡眠薬を所望する座間。そのつど睡眠薬ハルシオンを処方する千晶は言い知れぬ焦りを抱くことになる。
そして、「第五章 攻撃」に突入していく。
「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」 第四章 豹変 登場人物と舞台
次に、「第四章 豹変」の登場人物と舞台
真野千晶の家族
真野千晶(まの ちあき):主人公。佐々井記念病院に勤務する常勤内科医。医学部卒業。35歳誕生日まで勤めていた大学病院から、半年前に佐々井病院勤務となった。真面目で緊張しやすい性格。武蔵小杉のマンションに住んでいる。独身。今のところ結婚する気はない。35歳。
真野万里(まの まり):千晶の妹。モンスター患者たちを診察している姉千晶を気遣い電話してくる。妹も父の診療所を継いでもらいたい意向。高校を卒業して進学もせず、父の診療所の医療事務を行っている。
真野徹(まの とおる):千晶の父。真野診療所の所長。医療事務は次女の万理に任せ、数人のスタッフで運営している。75歳で診療所を辞めると診療所は閉じることになる。その前に、長女の千晶に診療所を継がせたい。74歳。
真野佑子(まの ゆうこ):千晶の母。体調が悪い。5、6年前から認知症を呈し始めた。車いすを利用、体力がかなり落ちている。70歳。
病院側の同僚や関係者たち
浜口陽子:佐々井記念病院に勤務する医師。医療訴訟を抱えている。体格はガッチリしている。姉御肌。千晶が信頼している先輩。心臓病に詳しい。医大で基礎系の研究員をしている夫がいる。夫はアメリカで海外研修中。子供はいない。42歳。
金田直樹:千晶の同僚。カネゴン。千晶と同じ内科所属。高峰事務総長には人一倍の反感を持っている。ズバズバモノをいうタイプ。37歳。
蓮見勇夫:神奈川県警暴力団対策課に勤めていた警備員。65歳。
渡辺美咲(わたなべみさき):入職2年目。山梨県甲府出身。両親は甲府で果樹園を営んでいる。
高峰修二:「患者様プライオリティー」を掲げる佐々井記念病院の事務総長。四菱銀行出身の元エリート金融マン。とにかく病院経営の危機を職員全員に説き伏せる。高級ブランドスーツやローレックス時計を身に着ける。高身長。上から目線。52歳くらい。
沼田晋也:事務局の主任。高峰修二事務総長の忠実なしもべ。
佐々井宗一郎:理事長兼院長。三代目の院長。脳神経外科の権威。54歳。
患者たち
座間敦司(ざまあつし):佐々井記念病院に通院するモンスターペイシェントのなかの最恐モンスター患者。オールバックで前歯が欠けていて黄色い縁の眼鏡をかけている。母の介護をしている。第二章でもウォーキングの途中と言い張り病院内に立ち寄り何かと千晶に話かける。第三章でも出現し、無理やり千晶の昼食代450円を支払ってしまう。49歳。
千晶を取り巻く人々
吉良大輔(きらだいすけ):ロシア武術「システマ」講師。柔道、合気道、フィリピン武術を経てロシア武術「システマ」に辿り着いた。武蔵小杉駅にスクールがある。謙虚で腰が低い。イケメン。「システマ」呼吸法で平常心を持てるように主人公千晶を指導している。
舞台
佐々井記念病院:川崎市矢上区にある医療法人社団医新会の佐々井記念病院が主な舞台。市中の中規模医療施設で民間の総合病院、ベッド数が百五十、150万都市の医療を支えている存在。病院内は高級ホテルを思わせる外装内装が施されている。千晶に言わせると「デパート化」された病院。
システマ:吉良大輔(きらだいすけ)が講師を務めるロシア武術を教える教室。
真野診療所:山梨県にある、千晶の父が営む診療所。
「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」 第四章 豹変 感想
「第四章 豹変」を読んだ個人的な感想になります。
一部分ネタバレもありますので、一回読んでからのご参考にしてください。
◆座間敦司(ざまあつし)の再々登場で一気に物語は急転します。変態としか言えない座間の執拗な攻撃に千晶の立場は泥沼にどんどん陥ってしまいます。もうここは千晶に頑張れと言いたくなる局面に突入です。そしてまだ読んでもいない「第五章 攻撃」にハラハラドキドキしてしまいます。
◆この第四章では、喧騒の病院、心身をいやすシステマ教室、父が営む診療所のある郷里の山梨と、3つ局面が切り替わり、千晶の心象風景を伺いみることができます。特に、実家の家族との思い出が千晶の目を通して淡々と描かれています。
◆それにしても、千晶や金田(カネゴン)の目を通して病院の内情をフィクションとはいえ知る機会になったのは良い機会だったのかな? 次から次へと来る患者との診察をさばくため、患者を犬と見立ててさっさと追い払うジェスチャーをする金田。。。小説を読んで医者の気持ちも分かるのですが、患者側として腹が立ってきます。医者を偉い先生とみなさずサラリーマンとみなせば、こちらの気持ちも少しは晴れますが。
まとめ 「第四章 豹変」のあらすじ、登場人物、感想
本記事は「第四章 豹変」のあらすじ、登場人物、感想について解説しました。
全7章あらすじ・登場人物・感想、南杏子先生プロフ、NHKドラマ情報についてコチラにまとめましたのでご参考にしてください。
第一章 午前外来
第二章 夜間当直
第三章 オアシス
第四章 豹変
第五章 攻撃
第六章 崩壊
第七章 日常
南杏子先生、作家で医師(学歴)のプロフィールはこちら!
「ディア・ペイシェント」NHKドラマ10の放送日とキャスト
「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」NHKドラマ10の情報
【祝・放送開始決定】医師であり作家の南杏子さんの医療ミステリー小説「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」NHKドラマ10は新型コロナウイルスの影響により放送予定日が延期になってましたがついに放送開始決定です!
◎NHK総合 2020年7月17日 毎週金曜日 夜10時 全10回
◎NHK4K 2020年7月15日 毎週水曜日 夜11時15分 全10回
「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」について、NHKドラマ10の放送日・キャスト、文庫本(原作)の「第一章 午前外来」から「第七章 日常」までのあらすじ・登場人物・感想、そして原作者の医師であり作家の南杏子先生のプロフィールについて徹底解説した記事はコチラです。