愛知・名古屋2026アジア競技大会には、日本を代表する女子アスリートが数多く出場します。
この記事で取り上げるのは、近代五種の才藤歩夢選手、ホッケーの瀬川真帆選手、100mハードルの中島ひとみ選手、スカッシュの渡邉聡美選手、5000mの山本有真選手、7人制ラグビーの矢崎桜子選手です。
競技も年齢も歩んできた道も異なる6人ですが、競技変更への適応、病気からの成長、30代での日本記録、10代の海外挑戦、地元・愛知とのつながり、大けがからの代表復帰という、それぞれに見逃せない物語があります。
6選手のプロフィール、競技日程、観戦ポイントを一覧にし、詳しい経歴を紹介する個別記事へのリンクもまとめました。
第20回アジア競技大会の大会期間は、2026年9月19日から10月4日までです。愛知県を中心に、一部競技は岐阜県などでも行われます。
ただし、すべての競技が9月19日に始まるわけではありません。近代五種は9月16日、女子ホッケーは9月18日に競技が始まります。開会式前から試合が組まれているため、観戦したい競技の日程を個別に確認する必要があります。
今回の6人は、単純な知名度順やメダル予想の上位6人ではありません。違う競技から、現在の実力、国際大会の実績、地元との関係、競技人生の転機を基準に選びました。そのため「大会の注目選手すべて」を網羅するものではなく、6競技を楽しむための入口としての選出です。
大会全体の日程、会場、競技数を先に確認したい方は、愛知・名古屋アジア大会2026の日程・会場・見どころもあわせてご覧ください。
| 選手 | 競技 | 注目点 | 主な競技日程 |
|---|---|---|---|
| 才藤歩夢 | 近代五種 | 新種目オブスタクルへの適応 | 9月16日〜20日 |
| 瀬川真帆 | 女子ホッケー | 2018年優勝を知る経験豊富なMF | 9月18日〜10月2日 |
| 中島ひとみ | 女子100mハードル | 31歳で日本記録12秒60 | 9月26日予選、27日決勝 |
| 渡邉聡美 | スカッシュ | 世界6位・ワールドゲームズ女王 | 女子個人は9月23日〜27日 |
| 山本有真 | 女子5000m | 地元・愛知で初の14分台 | 9月28日決勝 |
| 矢崎桜子 | 女子7人制ラグビー | 国内シリーズ年間MVP | 10月1日〜3日 |
競技日程は2026年9月17日時点の各競技団体の発表に基づきます。試合時刻や組み合わせが変更される可能性があるため、観戦前には大会公式情報をご確認ください。
才藤歩夢選手は、マイナビに所属する近代五種・フェンシング選手です。父の才藤浩さんも1988年ソウル五輪の近代五種日本代表で、競技一家で育ちました。
近代五種ではパリ五輪後、馬術に代わって障害物を越えるオブスタクルが導入されました。才藤選手にはKUNOICHIの3rdステージ進出やSASUKEワールドカップ日本代表の経験があり、その動きが新種目へどう生きるかが注目点です。
近代五種はすでに始まっており、才藤選手は9月16日のフェンシング・シーディングラウンドで1位発進しました。9月17日時点では大会途中であり、最終順位は確定していません。
父の五輪歴、モデル活動、SASUKEとの関係、近代五種の新ルールは、才藤歩夢選手の経歴とプロフィールを紹介した記事で詳しく解説しています。
瀬川真帆選手は、女子ホッケー日本代表「さくらジャパン」のMFです。5歳で突発性ネフローゼ症候群を発症しましたが、ホッケーの町として知られる岩手県岩手町で小学3年から競技を始めました。
2016年リオ五輪の代表から外れたあと、スペインへ渡ってプレーの幅を広げました。2018年ジャカルタ大会では日本の初優勝を経験し、東京五輪にも出場。現在もスペインと日本のクラブに関わりながら代表を支えています。
女子ホッケーは9月18日に始まり、日本はインドネシア、シンガポール、ウズベキスタン、インド、タイと対戦します。優勝国にはロサンゼルス五輪の出場権が与えられるため、チームにとっても大きな大会です。
病気、岩手町での成長、スペイン挑戦、日本代表での役割は、瀬川真帆選手がホッケー日本代表になるまでの記事にまとめています。
中島ひとみ選手は、長谷川体育施設に所属する女子100mハードルの日本記録保持者です。2026年8月に12秒60を記録し、それまでの日本記録を更新しました。
中学3年で全国優勝した早熟な選手でしたが、その後は長い停滞を経験しました。30歳で初めて世界選手権代表となり、31歳で日本記録を樹立した歩みは、「遅咲き」という一言だけでは表せない継続の結果です。
女子100mハードルは9月26日19時34分に予選、27日20時23分に決勝が予定されています。日本記録保持者でも金メダルが確実というわけではなく、ハードル間のリズムを決勝でも再現できるかが焦点です。
中学時代から日本記録までの変化や停滞期は、中島ひとみ選手が日本記録12秒60へ到達するまでの記事で紹介しています。
渡邉聡美選手は、スカッシュの世界ランキング6位に立つ日本のエースです。8歳で競技を始め、12歳で家族と離れてマレーシアへ渡り、世界で戦うための環境を選びました。
その後はイギリスの大学で学びながらプロツアーに参戦。2023年杭州大会の女子個人で銅メダル、2025年ワールドゲームズで金メダルを獲得し、日本人初の世界トップ10から自己最高6位まで上昇しました。
女子個人は9月23日から27日までです。前回大会女王を含むアジアの強豪との接戦が予想されるため、世界6位でも優勝は保証されませんが、金メダル候補の一人と見る根拠は十分にあります。
マレーシア留学、イギリスでの生活、世界6位までの経歴は、渡邉聡美選手が世界トップへ進んだ経歴の記事で詳しく紹介しています。
山本有真選手は、愛知県豊田市出身で、積水化学女子陸上競技部に所属する長距離ランナーです。光ケ丘女子高校、名城大学と愛知県内で競技力を伸ばし、大学女子駅伝の連覇に貢献しました。
卒業後は2023年アジア選手権5000mで優勝し、2024年パリ五輪にも出場。2026年6月にはパロマ瑞穂スタジアムで日本選手権初優勝を果たし、14分59秒89で初めて15分の壁を破りました。
女子5000m決勝は9月28日20時43分です。会場は日本選手権と同じパロマ瑞穂スタジアム。地元の声援を受けながら、前回大会4位から表彰台へ進めるかが見どころです。
名城大学の駅伝、積水化学、パリ五輪、初の14分台は、山本有真選手の愛知から世界までの経歴の記事にまとめています。
矢崎桜子選手は、ながとブルーエンジェルスに所属する女子7人制ラグビー日本代表です。青山学院大学では唯一の女子選手として男子部員と練習し、外部の女子クラブでも実戦経験を重ねました。
2024年に足首の靱帯を負傷し、目標だったパリ五輪を逃しました。約1年半後、代表復帰となった2025年末のドバイ大会で主将を務め、日本女子過去最高の3位に貢献。2026年は国内シリーズ年間MVPに選ばれています。
女子7人制ラグビーは10月1日から3日までです。日本はシンガポール、カザフスタン、タイとプール戦を行います。矢崎選手は本大会の主将ではありませんが、WTBとして突破とトライにつなげる役割が期待されます。
青学時代、パリ五輪を逃した負傷、代表復帰とドバイ大会3位は、矢崎桜子選手が女子セブンズ日本代表へ進んだ記事で詳しく紹介しています。
ここからは各選手の実績と競技特性に基づく観戦ポイントです。結果を予測・断定するものではありません。
| 競技 | 観戦ポイント |
|---|---|
| 近代五種 | フェンシング、オブスタクル、水泳、レーザーランを通じて順位が大きく動く。才藤選手が新種目で得点を伸ばせるか |
| 女子ホッケー | 瀬川選手の中盤での守備、パスのつなぎ、攻守の切り替え。日本は9月25日のインド戦がグループリーグの山場 |
| 100mハードル | スタートから前半5台の入り、接触後の立て直し、後半の加速。決勝で12秒60のリズムを再現できるか |
| スカッシュ | 壁を使った球筋、相手との位置取り、長いラリー後の判断。渡邉選手がアジアの上位勢に主導権を渡さないか |
| 女子5000m | 先頭集団での位置、途中のペース変化、残り1周のスパート。山本選手が日本選手権の逆転力を発揮できるか |
| 女子7人制ラグビー | キックオフの確保、一対一の守備、広いスペースでの突破。矢崎選手の初速がトライへつながるか |
| 日付 | 選手・競技 | 予定 |
|---|---|---|
| 9月16日〜20日 | 才藤歩夢・近代五種 | シーディングラウンド、準決勝、決勝など |
| 9月18日 | 瀬川真帆・女子ホッケー | 17時 日本対インドネシア |
| 9月21日 | 瀬川真帆・女子ホッケー | 17時 日本対シンガポール |
| 9月23日 | 瀬川真帆・女子ホッケー | 17時 日本対ウズベキスタン |
| 9月23日〜27日 | 渡邉聡美・スカッシュ | 女子個人 |
| 9月25日 | 瀬川真帆・女子ホッケー | 11時 日本対インド |
| 9月26日 | 中島ひとみ・100mハードル | 19時34分 予選 |
| 9月27日 | 瀬川真帆・女子ホッケー | 17時 日本対タイ |
| 9月27日 | 中島ひとみ・100mハードル | 20時23分 決勝 |
| 9月28日 | 山本有真・5000m | 20時43分 決勝 |
| 9月30日、10月2日 | 瀬川真帆・女子ホッケー | 準々決勝・準決勝/順位決定戦・決勝 |
| 10月1日 | 矢崎桜子・7人制ラグビー | 11時55分シンガポール戦、18時10分カザフスタン戦 |
| 10月2日 | 矢崎桜子・7人制ラグビー | 11時55分タイ戦、以降は順位決定戦 |
| 10月3日 | 矢崎桜子・7人制ラグビー | 順位決定戦・メダル決定戦 |
ホッケーとラグビーは、日本の順位によって決勝・順位決定戦の対戦相手や試合時刻が決まります。スカッシュも勝ち上がりによって試合数が変わるため、最新の組み合わせをご確認ください。
6人の魅力は、結果だけではありません。競技の変更、病気、停滞、海外生活、五輪の経験、負傷という異なる壁を越え、愛知・名古屋の舞台へたどり着きました。
まずは日程表で見たい競技を確認し、気になる選手の個別記事で歩みを知ってから試合を見ると、一つのプレーや一秒の重みがより伝わってきます。