2026年8月3日(日本時間)、女子ゴルフの海外メジャー「AIG女子オープン(全英女子オープン)」で、桑木志帆(くわき・しほ)さんが初優勝を飾りました。
23歳での海外メジャー制覇に、「桑木志帆さんとはどんな選手なのか」「なぜ世界の大舞台で勝てたのか」と気になった人も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、桑木志帆さんは突然現れた伏兵ではありません。2026年の国内女子ツアーで2勝を挙げ、メルセデス・ランキング1位で全英女子に乗り込んだ、今季の日本ツアーを代表する選手です。
この記事では、優勝決定までの流れ、プロフィール、世界一につながった強さ、ご両親との歩み、今後の米ツアー参戦について整理します。
Shiho Kuwaki WINS the AIG Women’s Open | FINAL ROUND Highlights | Royal Lytham & St Annes
今回の優勝内容は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会 | 2026年AIG女子オープン |
| 開催地 | ロイヤルリザム&セントアンズGC(イングランド) |
| 最終成績 | 通算5アンダー、279 |
| 4日間のスコア | 66、73、70、70 |
| プレーオフの相手 | エスター・ヘンゼライトさん(ドイツ) |
| 決着 | プレーオフ2ホール目、桑木さんがパー |
| 優勝賞金 | 150万ドル |
| 意味 | 米女子ツアー初優勝・海外メジャー初優勝 |
桑木さんは首位と3打差の2位タイから最終日をスタート。3バーディー、2ボギーの「70」で回り、通算5アンダーで先に競技を終えました。
しかし、最終組のヘンゼライトさんが18番で長いバーディーパットを沈め、プレーオフへ入ります。
1ホール目はともにパー。2ホール目では、ヘンゼライトさんがティーショットを右の深いブッシュへ入れてボギーとした一方、桑木さんは2打でグリーンを捉え、落ち着いてパーを守りました。
大会公式によると、4日間を通算アンダーパーで終えた選手はわずか11人。難しいリンクスコースで大崩れせず、自分のリズムを守ったことが勝利につながりました。
【AIG女子26】桑木志帆がプレーオフを制してメジャー初優勝!メジャーは日本勢史上7人目、メジャー昇格後の同大会では渋野日向子、山下美夢有に続く快挙達成
桑木さんは、日本女子として7人目、優勝回数では8度目となる海外メジャー制覇を達成しました。
笹生優花さんが2度優勝しているため、「7人目・通算8度目」となります。
全英女子オープンの日本人優勝者として数えると、1984年の岡本綾子さん、2019年の渋野日向子さん、2025年の山下美夢有さんに続く4人目です。
一方、大会がメジャーに昇格した2001年以降に限れば、渋野さん、山下さん、桑木さんの3人となります。「3人目」と「4人目」が混在するのは、この数え方の違いによるものです。
| 項目 | 内容 |
| 名前 | 桑木志帆(くわき・しほ)さん |
| 生年月日 | 2003年1月29日 |
| 年齢 | 23歳(2026年8月現在) |
| 出身地 | 岡山県岡山市 |
| 身長 | 164cm(JLPGAプロテスト時の公式資料) |
| 出身校 | 倉敷芸術科学大学 |
| ゴルフ歴 | 4歳から |
| プロテスト合格 | 2021年6月25日 |
| 所属 | 大和ハウス工業 |
| 目標としていた選手 | 渋野日向子さん |
桑木さんがゴルフを始めたきっかけは、お父さまの影響でした。
2017年と2018年には中国女子アマチュアゴルフ選手権を連覇。2021年には初めて受けたプロテストに合格し、同年の新人戦「加賀電子カップ」でも優勝しています。
国内ツアー初優勝は2024年の資生堂レディスオープンでした。同年はニトリレディス、JLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップも制し、一気に3勝を挙げています。
2026年はSky RKBレディスクラシックと宮里藍サントリーレディスで優勝。今回の全英女子を加えると、公式ツアーでは国内5勝、米女子ツアー1勝です。
ここからは、確認できる成績と大会データを基に、桑木さんの強さを分析します。
大会公式の4日間データでは、桑木さんのパーオン率は81%で全選手トップ、フェアウェイキープ率も79%で3位タイでした。
パーオン率とは、規定打数より2打少ない段階でグリーンに乗せた割合です。たとえばパー4なら2打目までにグリーンへ乗せることを指します。
全英女子特有の深いポットバンカーや長いラフを避け、グリーンを的確に捉え続けたことが、ボギーを最小限に抑える土台になりました。
桑木さんは2026年の国内ツアーですでに2勝を挙げ、全英女子前のメルセデス・ランキングで1位に立っていました。
6月の全米女子オープンでも14位タイに入り、世界でも戦える手応えを得ています。その直後の宮里藍サントリーレディスでは、最終日に一度首位へ並ばれても慌てず、今季2勝目を挙げました。
今回の優勝は一大会だけの偶然ではなく、国内外で続いていた好成績の延長線上にあったと考えられます。
桑木さんは初優勝までに何度も優勝争いを経験し、あと一歩で届かない試合も重ねてきました。
全英女子の最終日は、18番まで5ホール連続でパー。いったん優勝目前まで進みながら、ヘンゼライトさんの長いバーディーでプレーオフへ引き戻されても、集中を切らしませんでした。
これは単に「精神力が強い」という抽象的な話ではなく、ミスを増やさず同じプレーを続けられたことに表れています。過去の悔しい経験が、メジャー最終局面での判断と落ち着きに結びついたとみられます。
桑木さんのゴルフ人生を長く支えてきたのが、父・正利さんと母・浩子さんです。
ゴルフを始めるきっかけを与えた正利さんは、かつて多くの試合に帯同し、娘のプレーを見守ってきました。初優勝までに味わった多くの悔しさも、ご両親は一緒に受け止めてきたといいます。
今回の全英女子には、ご両親もイギリスまで応援に訪れていました。桑木さんにとって海外メジャー初優勝は、自身の夢をかなえただけでなく、ご両親へ最高の景色を見せる勝利にもなりました。
海外メジャー優勝によって、桑木さんには米女子ツアーへ進む道が大きく開けました。
ただし、2026年8月3日時点の報道では、優勝直後に米ツアー会員へ登録することは見送り、今季は日本ツアーを軸に戦う意向です。
そのうえで、出場できる米国の大会には挑戦し、2027年からの本格参戦を目指す考えを示しています。
大会公式の優勝賞金は150万ドルです。円換算額は為替レートによって変わりますが、報道では約2億4000万円とされています。
7人目です。笹生優花さんが2勝しているため、日本女子の海外メジャー優勝としては通算8度目になります。
2026年8月3日時点で、JLPGAツアー5勝、米女子ツアー1勝です。このほか、2021年のJLPGA新人戦でも優勝しています。
桑木志帆さんは、2026年AIG女子オープンでプレーオフを制し、日本女子7人目の海外メジャー王者になりました。
今回の勝利は突然の番狂わせというより、国内で磨いたショット力と、何度も優勝争いを経験して得た落ち着きが世界の舞台で結実したものです。
全英女子王者となった桑木さんが、これから世界でどのような成績を残すのか。日本女子ゴルフの新たな楽しみが一つ増えました。