『ブラッサム』に原作はある?宇野千代・綿矢りさの小説と主題歌の違い

桜と原稿、レコードを背景に「ブラッサム ドラマの原作は?」と記したアイキャッチ画像

朝ドラ『ブラッサム』について調べると、「宇野千代がモデル」という紹介と、「綿矢りさが原作小説を書き下ろした」というニュースが出てきます。いったい誰の本がドラマの原作なのか、少し迷ってしまいますよね。

結論は、ドラマ本編に原作小説はありません。宇野千代をモデルにしたオリジナル作品です。一方、綿矢りささんが書いた小説は、YOASOBIが歌う主題歌の原作です。この二つを分けると、作品の成り立ちが分かりやすくなります。

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『ブラッサム』の原作・モデル・主題歌を比較

まず、何のもとになったのかを整理しましょう。ドラマを見る前に押さえたい関係は、次のとおりです。

区分作品・人物『ブラッサム』との関係
ドラマ本編『ブラッサム』原作のないオリジナル作品
主人公のモデル宇野千代葉野珠(はの たま)の人物像や人生のもととなる作家
脚本櫻井剛さん・小松與志子さんドラマの物語を執筆
主題歌の原作小説綿矢りささん『桜(はな)の命は不滅なり』楽曲制作のもととなる小説
主題歌YOASOBI「咲き誇れ」ドラマを彩る楽曲

ポイントは、「原作」という言葉が何にかかっているかです。「主題歌の原作小説」を「ドラマの原作小説」と読み替えると、別の作品関係になってしまいます。

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宇野千代がモデルでも、伝記をそのまま映像化するわけではない

NHK財団が運営するステラnetの番組紹介では、実在の人物をもとに内容を再構成し、人物名や団体名の一部を変えたフィクションと説明されています。石橋静河さんが演じる主人公は、葉野珠(はの・たま)です。

ここから考えられるのは、ドラマの場面をそのまま宇野千代の史実として受け取るのは慎重にしたい、ということです。モデルが実在していても、登場人物の会話や出来事の順番まで同じだったとは限りません。

逆に、原作がないからといって、モデルとのつながりがないわけでもありません。見るときには「珠という登場人物の物語」、背景を調べるときには「宇野千代の生涯」と分けると、創作の面白さと歴史への興味を両方楽しめそうです。

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綿矢りさの小説はYOASOBI「咲き誇れ」の原作

綿矢りささんが手がけた『桜(はな)の命は不滅なり』は、主題歌「咲き誇れ」のための小説です。9月25日のオリコンの報道では、9月28日午前7時に公開予定と案内されています。本記事は公開予定時刻前の情報でまとめています。

ドラマは9月28日に放送開始。主題歌と小説が一緒に話題になるタイミングですが、小説の公開をもって「朝ドラの原作本が公開された」と説明するのは正確ではありません。

小説を読めば、ドラマの結末も分かる?

現在確認できた制作上の位置付けからは、ドラマの結末を示す原作とはいえません。主題歌を味わうために読むことと、ドラマの先の展開を確かめるために読むことは、目的が違います。

小説や歌からドラマに通じるテーマを考える余地はあります。ただし、それを「この展開になる」という根拠にするには、さらに本編の描写や制作側の説明が必要です。小説本文の内容や結末については、ここでは扱っていません。

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『生きて行く私』はどんな位置付け?

もう一冊、混同しやすいのが宇野千代の自伝『生きて行く私』です。Ayaseさんは主題歌制作にあたり、この本を読み、宇野千代の故郷である山口県岩国市を訪れたとコメントしています。

つまり、今回確認できるのは、楽曲を作る人がモデルへの理解を深めるために読んだという関係です。それだけで、この自伝をドラマの原作と呼ぶことはできません。

本を探す際も、知りたいことを先に決めると迷いにくくなります。宇野千代自身の言葉に触れたいなら自伝、主題歌のもとになった物語を知りたいなら綿矢りささんの小説、珠の人生を追いたいならドラマ、という整理です。

編集上の見方としては、同じ人物の生き方が、ドラマと小説と音楽でどう表現されるかを比べるのも楽しみ方の一つです。「どれが同じ結末になるか」より、「それぞれ何を伝えようとしているか」に注目すると、作品同士のつながりを味わいやすいのではないでしょうか。

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まとめ

『ブラッサム』は、宇野千代をモデルにした原作のないオリジナルドラマです。綿矢りささんの『桜(はな)の命は不滅なり』は、YOASOBI「咲き誇れ」の原作小説に当たります。

自伝『生きて行く私』も含め、関連する本は同じ役割ではありません。モデルの人生、ドラマの物語、主題歌の原作を区別しておくと、放送やニュースをよりすっきり理解できます。

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