2026年9月10日、ソニー 日本女子プロゴルフ選手権大会の中継で、岡本綾子(おかもと・あやこ)さんが櫻井心那(さくらい・ここな)さんの18番グリーンでの所作に苦言を呈しました。
報道の見出しだけを見ると、「グリーン上で飲み物を口にしたから叱られた」「櫻井さんがルール違反をした」と受け取るかもしれません。しかし、岡本さんが問題視した中心は飲み物そのものではなく、自分の打順になってから飲みながらラインを読んだタイミングです。
現時点で、櫻井さんにペナルティーや正式な注意があったとの発表は確認できません。今回の発言は、明白な反則の指摘というより、プレーファストとプロとしての振る舞いに関する岡本さんの競技観と捉えるのが適切です。
岡本綾子は櫻井心那の何を問題視した?
場面は大会初日の最終18番ホールでした。櫻井さんは約20メートルのパーパットを残し、自分の打順を迎えてから飲み物を口にしつつグリーン上を歩き、ラインを確認しました。
U-NEXT中継で解説していた岡本さんは、自分の順番ならそのようなことはしない、待っている選手への配慮や見た目の点でも好ましくない、という趣旨の考えを示しました。実況アナウンサーが、打順が来る前に済ませるべきというプレーファストの観点かと確認すると、岡本さんは同意しています。
| 確認できた点 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 初日の18番グリーン |
| 状況 | 約20メートルのパーパットを残した場面 |
| 岡本さんが気にした行動 | 自分の打順後、飲みながら歩いてラインを読んだこと |
| 主な論点 | プレーの速さ、同伴競技者への配慮、プロとしての見え方 |
| 初日成績 | 76、4オーバーの89位タイ |
つまり、「水分補給をしてはいけない」という話ではありません。水分補給とライン確認を同時に始めたことで、打つ準備が遅く見えたことが発言のきっかけです。
飲みながらラインを読む行為はルール違反なのか
結論からいうと、ゴルフ規則には、グリーン上で飲み物を口にする行為そのものを一律に禁止する規定は確認できません。一方で、プレーを不当に遅らせてはならず、自分の順番に備えて準備しておくことは求められています。
規則5.6bは「自分の番になる前の準備」を勧めている
R&Aのゴルフ規則5.6bは、プレーヤーが速やかなペースでラウンドし、次のストロークを事前に準備して、自分の番になったらプレーできる状態にしておくよう求めています。
また、自分の番になって妨げなくプレーできる状態になった後は、40秒以内にストロークすることを推奨し、通常はさらに早く打てるとしています。この40秒はすべての場面で直ちに罰を科す一律の制限ではなく、速やかなプレーを促す目安です。大会委員会が別にペース・オブ・プレー方針を定める場合もあります。
不当な遅延なら罰則はあるが、今回は正式な違反と確認できない
規則5.6aでは、プレーを不当に遅らせた場合、最初の違反で1罰打、その後は一般の罰、さらに繰り返せば失格となる可能性があります。
ただし、今回の報道では、櫻井さんが制限時間を超えた、不当な遅延と判定された、ペナルティーを受けたとは伝えられていません。映像上の一場面と岡本さんの発言だけから、櫻井さんがルール違反をしたと断定することはできません。
岡本綾子が苦言を呈した3つの理由
1.自分の打順後に準備を始めたように見えた
最も大きいのはタイミングです。水分補給を済ませ、他の選手が打っている間に大まかなラインを確認しておけば、自分の番では最終確認からストロークへ移れます。
ところが今回は、打順が来てから飲み物とライン読みを同時に進めたため、岡本さんには「待ち時間を準備に使っていない」と映ったのでしょう。
2.同伴競技者を待たせる可能性がある
ゴルフは一人ずつ打つ競技です。一人の準備が長くなれば、同じ組の選手だけでなく後続組の進行にも影響します。岡本さんは、ほかの選手が自分の位置で待っている中、一人だけが時間を使う状況への配慮を求めたと考えられます。
3.プロにはプレー以外の「見え方」も求めた
国内44勝、米国17勝の実績を持つ岡本さんは、米国で見てきたプロの立ち居振る舞いにも触れました。ここには規則に書かれた反則だけでなく、観客に見られる選手として、動作を整理して格好よくプレーしてほしいという期待があります。
この部分は客観的なルールというより、岡本さん自身の美意識とプロ観です。したがって、同じ映像を見ても「水分補給まで問題にするのは厳しい」と感じる人がいるのは不自然ではありません。
「苦言」は櫻井心那への人格批判ではない
見出しの「苦言」は強い言葉ですが、岡本さんは櫻井さんの人柄や競技姿勢全体を否定したわけではありません。話題になった一場面について、準備の順序とプロとしての見せ方を指摘したものです。
一方、屋外で長時間プレーするゴルフでは水分補給も欠かせません。大切なのは飲むか飲まないかではなく、可能なら自分の打順前に済ませ、番が来たら速やかにプレーへ移ることです。
なお、2026年9月11日16時13分現在、櫻井さん本人やJLPGAがこの発言に対して公式見解を出したことは確認できません。本人の意図を推測で補うのではなく、今後説明が出た場合に追記するのが妥当です。
まとめ
- 櫻井心那さんは18番で、自分の打順後に飲み物を口にしながらラインを確認した
- 岡本綾子さんが問題視した中心は、飲み物ではなく準備のタイミングだった
- ゴルフ規則5.6bは事前準備と速やかなプレーを求め、ストロークは40秒以内を推奨している
- 現時点で櫻井さんへのペナルティーや正式注意は確認できず、ルール違反とは断定できない
- 今回の苦言には、プレーファスト、同伴競技者への配慮、プロとしての見え方という三つの論点がある
今回の論点は「グリーンで飲んだこと」ではなく、「自分の番になってから飲みながら準備したこと」です。反則とマナーを混同せず、一場面への指摘として受け止めるのが最も公平でしょう。
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参考資料
- ゴルフのニュース|岡本綾子さんが櫻井心那さんの所作に言及した場面
- R&A|Rules of Golf Rule 5: Playing the Round
- JLPGA|ソニー 日本女子プロゴルフ選手権大会







