『踊る大捜査線 THE LAST TV』王さんの婚約者・草野京子は何者?なぜ刑事をだませた?

結婚式場にいる草野京子と、その正体を追う刑事たち

『踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件』では、中国警察から湾岸署へ研修に来ている王明才の結婚式が大きな騒動に発展します。

王さんの婚約者は、日本人女性として紹介された草野京子。しかし、その正体はインターポールに国際指名手配されていた女詐欺師シン・スヒョンでした。

ここで気になるのが、なぜ警察官の王さんだけでなく、湾岸署の刑事たちまで婚約者の正体を見抜けなかったのかという点です。

結論からいうと、シン・スヒョンが刑事たちを完璧に演技で欺いたというより、不鮮明な手配写真、王さんへの信頼、結婚準備と捜査の分断が重なり、婚約者と指名手配犯が結び付かなかったのです。

以下、物語の核心に触れます。

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王さんの婚約者・草野京子は何者?

項目劇中で確認できる内容
王さんに名乗った名前草野京子
正体国際指名手配犯シン・スヒョン
手口男性に近づき、金銭を要求する結婚詐欺
王さんの認識結婚を約束した日本人女性
演じた人韓国の俳優イ・ヘインさん

作品では、草野京子として王さんと交際していた女性と、国際指名手配犯シン・スヒョンが同一人物だと判明します。

ただし、「草野京子」が戸籍上存在しない完全な偽名なのか、他人の身元を利用した名前なのかまでは説明されていません。そのため、厳密には「草野京子という名前で王さんに近づいたシン・スヒョン」と整理するのが適切です。

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シン・スヒョンはどんな結婚詐欺師だった?

湾岸署へ来た国際犯罪指定捜査室の説明によると、シン・スヒョンは男性と交際し、「病気の弟がいる」などと話して金を出させる女詐欺師でした。

さらに、金を受け取った後で相手を殺し、自殺に見せかけていた可能性も捜査されていました。湾岸署管内で車内から見つかった男性の遺体にも、彼女の関与が疑われます。

ここは注意が必要です。捜査が始まった段階では、車内の死亡事件が殺人だと確定していたわけではありません。劇中でも鳥飼誠一は、まだ殺人と決まったわけではないとして、正式な捜査本部の設置を見送っています。

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なぜ草野京子は王刑事をだませた?

シン・スヒョンは王さんが警察官だと知らなかった

劇中では、シン・スヒョンが王さんを警察官だと知らないことが捜査側から説明されています。

つまり、警察組織へ潜入するために中国人刑事を狙ったのではありません。王さんを一般の男性だと思って接近し、結婚を信じさせたと考えられます。

ただし、2人がどこで出会ったのか、なぜ王さんが職業を伝えていなかったのかは明確に描かれていません。「刑事と知ったうえで利用した」という説を裏付ける材料も確認できませんでした。

王さんは京子を本気で愛していた

王さんにとって京子は捜査対象ではなく、人生を共にする婚約者でした。刑事であっても、愛する相手を最初から犯罪者ではないかと疑うとは限りません。

正体を知った後も王さんは京子を信じようとし、逮捕の場面では感情を抑えられなくなります。この反応からも、王さんの結婚の意思は外交イベントのための演出ではなく、本気だったことが分かります。

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なぜ湾岸署の刑事たちも正体に気づかなかった?

結婚式場にいる草野京子と、その正体を追う刑事たち

手配写真が不鮮明で顔を確認できなかった

警察が持っていたシン・スヒョンの写真は、顔をはっきり判別できるものではありませんでした。名前と犯罪歴が分かっていても、鮮明な顔写真がなければ、王さんの婚約者と同一人物だとは気づけません。

青島俊作が捜査対象の女性と一度だけ会っていたことが分かり、その記憶から似顔絵が作られます。完成した顔を見た王さんが、婚約者の京子だと認めたことで、ようやく2人がつながりました。

京子が打ち合わせに姿を見せなかった

京子は王さんや真下署長との結婚式の打ち合わせに現れませんでした。このため、湾岸署の刑事たちが婚約者本人を間近で確認する機会はほとんどありませんでした。

署員たちは、仲間である王さんから聞いた「結婚相手」という情報を前提に準備を進めています。京子自身が大勢の刑事を長時間だましたというより、王さんへの信頼を通して警戒の外側にいたのです。

結婚式と犯罪捜査が別々に進んでいた

ここからは劇中描写に基づく考察です。

湾岸署では、王さんの結婚式準備と国際手配犯の捜査が、当初は無関係の仕事として進んでいました。しかも結婚式には日中友好という外交的な意味が加わり、幹部たちは会場や仲人、来賓対応に追われます。

その結果、「仲間の婚約者」と「来日した女詐欺師」を照合する発想が遅れました。これは個々の刑事が無能だったというより、情報が別々の箱に入れられたことで、同じ人物を見落とした組織的な盲点と考えられます。

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正体判明後の結婚式はおとり捜査だった

湾岸署の刑事たちは、最後までだまされていたわけではありません。

似顔絵から正体が判明した後、京子は王さんへ金を用意できたか確認する連絡をします。そこで青島たちは、彼女が王さんの職業を知らないことを利用し、結婚式の会場へ呼び出して逮捕する計画へ切り替えました。

表向きは結婚式や日中友好の催しが続いていますが、会場では刑事たちが役割を分担してシン・スヒョンを待ち構えています。したがって、終盤の披露宴は「警察が犯罪者にだまされ続ける場面」ではなく、警察側が仕掛けた罠です。

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草野京子役のイ・ヘインは誰?

草野京子ことシン・スヒョンを演じたのは、韓国の俳優イ・ヘインさんです。

2012年の制作発表では、韓国の番組『ローラーコースター 男女の探求生活』で注目された俳優として紹介され、『THE LAST TV』が日本のテレビドラマ初出演と報じられました。

清楚な婚約者と危険な国際指名手配犯という二つの顔を演じ分けたため、放送後に「あの俳優は誰?」と関心を持つ人が多かったのも納得できます。

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まとめ

王さんの婚約者・草野京子の正体は、国際指名手配されていた女詐欺師シン・スヒョンでした。

王さんがだまされた大きな理由は、彼女を本気で愛し、犯罪者ではなく婚約者として信じていたことです。一方のシン・スヒョンも、王さんが警察官だとは知りませんでした。

湾岸署がすぐに見抜けなかった背景には、不鮮明な手配写真、本人と会う機会の少なさ、結婚準備と捜査が別々に進んだことがあります。似顔絵によって正体をつかんだ後は、結婚式を逆に利用して彼女を待ち伏せしました。

恋愛による個人の盲点と、縦割りになりがちな警察組織の盲点。その二つを一つの結婚式で重ねたところが、『THE LAST TV』らしい事件の仕掛けだったといえます。

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参考資料