横浜高校の織田翔希(おだ・しょうき)選手が米国挑戦を選んだ大きな理由は、世界で活躍する投手になるため、若いうちから英語の環境に身を置きたいと考えたことです。
2026年10月15日の会見で示したのは、米国で成長し、メジャーリーグを目指す意思でした。米国の大学進学も選択肢にあり、特定のMLB球団への入団が決まったという発表ではありません。
一方、織田選手は日本のプロ志望届を提出しており、NPBのドラフトでは指名対象になります。「本人が希望する進路」と「日本の球団が指名できる仕組み」を分けると、ドラフト前に注目が集まる理由が見えてきます。
※この記事は2026年10月22日時点の情報です。ドラフト会議は同日16時50分開始予定で、実際の指名有無はまだ決まっていません。
織田翔希とは?横浜高校の右腕と156キロ・157キロの違い
織田翔希選手の読み方は「おだ・しょうき」です。横浜高校3年の右投げ右打ちの投手で、高校野球ドットコムの選手名鑑では2008年6月3日生まれと紹介されています。
同名鑑では、高校2年春の選抜優勝などの実績とともに、最速157キロの速球が紹介されています。TBSのドラフト番組公式ページでは、この夏の甲子園で156キロを記録した投手として取り上げられています。
二つの球速は、何を対象とする数字なのかが違います。
| 数字 | 記事での意味 |
|---|---|
| 156キロ | TBS公式が紹介する、夏の甲子園での球速 |
| 157キロ | 選手名鑑や会見報道で紹介される最速。名鑑では神奈川大会での計測を記載 |
甲子園での記録と、それ以外の大会を含めた自己最速を分ければ、数字が二つあることも理解しやすくなります。
織田翔希はなぜ米国挑戦を決めた?会見で語った言葉の壁
10月15日の会見を報じたデイリースポーツと日刊スポーツによると、織田選手は、世界で活躍する投手になるという目標に向けて米国で挑戦すると説明しました。
高校卒業後から米国を目指す理由として挙げたのが、言葉への対応です。早い時期から英語に触れ、将来メジャーに上がった際に、自分の考えをチームへ伝えられるようになりたいという趣旨を語っています。
単に「早くメジャーの試合に出たい」という話よりも、現地でプレーするための準備を重視した選択だと読み取れます。
英語を、野球で意思を伝えるための力と考えている
ここからは会見内容を踏まえた考察です。投手が新しい環境で成長するには、指導を受け取るだけでなく、自分の感覚や課題を周囲へ伝えることも大切になります。
球種をどう使いたいか、練習で何を改善したいか。そうした話し合いができれば、技術を磨く過程にも関わってきます。織田選手は語学を、生活のためだけでなく、野球を続けるための準備として捉えているように見えます。
もちろん、早く渡米する道が、すべての選手に最も適しているとは限りません。日本で経験を積む道にも強みがあります。今回の選択は、本人が目標に向かうために何を優先したかという視点で理解するのが自然です。
米国挑戦を表明しても、NPBドラフトで指名できる理由
織田選手は、日本高野連の2026年プロ野球志望届提出者一覧に掲載されています。所属連盟の受付日は9月17日です。
NPBの2026年ドラフト会議概要では、高野連に所属する選手は、プロ野球志望届提出者として公示された選手に限って選択できると定めています。
本人が米国での挑戦を希望することと、NPBの指名対象になることは両立します。織田選手については、志望届の公示があるため、日本の球団による指名が可能という整理になります。
指名で得るのは交渉権であり、入団そのものではない
NPBの公式説明では、球団は新人選手と契約するために、ドラフトで契約交渉の権利を得る必要があります。
つまり、指名は契約に向けて話し合う段階への入口です。名前を呼ばれたことだけで、選手の入団や契約が自動的に成立する仕組みではありません。
「強行指名」という言葉も、一般には本人の希望する進路と異なる球団などが指名する場面で使われる表現です。本人を強制的に入団させられる、という意味ではありません。
織田選手の動向を見る際も、指名の有無、本人の意向、契約の成立を順に確認すると混乱しにくくなります。
日本ハムは織田翔希を指名する?前日の報道では候補から除外
日本ハムについては、10月21日20時03分の日刊スポーツが、織田選手を指名リストから外したと報じています。
同記事は球団のドラフト対策会議後の取材に基づき、米球界挑戦の表明を受けて候補から外していたことを伝えています。それ以前の「日本ハムが指名するのでは」という予想より、判断時点が新しく、球団関係者への取材に基づく情報を優先する必要があります。
広島についても、10月21日のスポーツ報知は、最終候補リストから外れた模様だと報道しています。ただし、こちらは記事本文が「外れたようだ」という書き方で、日本ハムの記事と同じ確度の球団説明としては扱いません。
| 球団 | ドラフト前日に確認できた情報 |
|---|---|
| 日本ハム | 日刊スポーツが、球団関係者への取材に基づきリスト除外を報道 |
| 広島 | スポーツ報知が最終リストから外れた模様と報道 |
| 12球団全体 | 全球団が指名しないと決めた、とは確認できない |
候補から外れたという報道を、そのまま選手の能力評価が下がったという意味に置き換えることもできません。指名には選手の力だけでなく、入団へ話を進められる見通しも関わると考えられるからです。
大谷翔平の2012年ドラフトと、織田翔希の進路は同じになる?
米国挑戦を表明した高校生を日本の球団が指名する話では、大谷翔平選手の例がよく挙がります。
日本ハムの球団史でも、2012年オフに米国挑戦を表明していた大谷選手を指名し、交渉を経て入団につながった経緯が紹介されています。2013年には投手と打者の二刀流で起用されました。
共通するのは、米国を目指す本人の意思がある中で、NPBの指名が話題になった点です。しかし、織田選手が同じ判断をするかどうかは別の問題です。
大谷選手の事例は「米国希望でも日本の球団による指名は起こり得る」ことを理解する助けになります。織田選手の今後を予言する材料としてではなく、制度と進路選択を考えるための一例として見るのがよいでしょう。
米国の大学進学とマイナー契約はどう違う?
日刊スポーツの会見報道では、織田選手はマイナーリーグだけでなく、米国の大学進学も選択肢に挙げています。
マイナーリーグは、メジャー昇格を目指す選手たちがプレーするプロの舞台です。米国の大学へ進む場合は、学生として学業と競技に取り組む道になります。どちらも米国で野球をする選択ですが、所属する組織や日々の活動は異なります。
ここで確認できているのは、米国で挑戦する意思と、大学も含めて検討するという説明までです。今回確認した資料では、契約先の球団や進学先の大学の確定は確認できませんでした。
したがって、「米国挑戦を表明」「進路が決定」「メジャーの試合に出場」は、それぞれ別の段階として読む必要があります。
まとめ
織田翔希選手が米国挑戦を決めた理由には、世界で活躍する投手になるため、若いうちから英語に触れ、チームと意思疎通できる力をつけたいという考えがあります。
プロ志望届を提出しているためNPBの指名対象ですが、指名と入団契約は別です。日本ハムについては前日に候補除外が報じられ、米国での具体的な進路には大学進学という選択肢もあります。
本人が選びたい道、球団が行う指名、実際に成立する契約。この三つを分けて見ると、ドラフトとその後のニュースを落ち着いて追えます。
参考資料
・日刊スポーツ:織田翔希選手の米国挑戦会見と大学進学の選択肢(2026年10月15日)
・NPB:2026年ドラフト会議の概要・選択資格と交渉権
・日刊スポーツ:日本ハムのドラフト会議前日取材(2026年10月21日)






