日本時間2026年9月4日夜、女子バスケットボール日本代表はFIBA女子ワールドカップ初戦でマリに102-97で勝利しました。
この試合で大きな注目を集めたのが、林咲希(はやし・さき)さんです。
林さんは3ポイントシュートを15本中9本成功させ、27得点を記録。FIBAは、林さんの9本を大会の個人新記録、日本代表が決めた合計20本をチーム新記録と発表しました。
結論からいうと、「林さんの9本」と「日本の20本」は別々の大会新記録です。
▼林咲希(はやし・さき)選手の新加入を伝える富士通レッドウェーブ|新加入選手インタビュー #7 林咲希 SG
林咲希(はやし・さき)さんはマリ戦で、チーム最多となる27得点を挙げました。
| 記録項目 | マリ戦の数字 | 従来の最多 |
|---|---|---|
| 林咲希さんの3ポイント成功数 | 9本 | 8本 |
| 日本代表のチーム成功数 | 20本 | 18本 |
| 林咲希さんの3ポイント成功率 | 60.0% | 15本中9本 |
| 林咲希さんの得点 | 27得点 | 9本の3ポイントによる得点 |
FIBAの公式記録表は1994年以降を対象としており、個人では2002年の韓国選手と1998年のキューバ選手が記録した8本がこれまでの最多でした。
林さんは、その記録を1本更新しています。
今回生まれた記録は二つあります。
一つ目は、林さんが決めた個人最多の9本。二つ目は、日本代表全体が決めたチーム最多の20本です。
チームの従来記録は18本で、1994年の日本と2022年のオーストラリアが並んでいました。日本は自らが持っていた記録を、32年ぶりに2本更新したことになります。
林さんの9本は、日本が決めた20本の45%に当たります。日本の長距離シュートを中心で支えたことが分かります。
3ポイント9本がすごいのは、成功数だけではありません。
林さんは15本を放って9本成功させており、成功率は60%でした。多く打ちながら高い成功率を維持した点が、この記録の価値です。
FIBAは林さんをこの試合のプレーヤー・オブ・ザ・ゲームに選出しました。本人は最初の2本を大きく外したことにも触れており、新記録を喜びながらも課題を振り返っています。
▼林咲希選手プロフィール 富士通レッドウェーブ|林咲希 選手プロフィール
林咲希(はやし・さき)さんは、富士通レッドウェーブに所属するシューティングガードです。
| 項目 | プロフィール |
|---|---|
| 生年月日 | 1995年3月16日 |
| 年齢 | 31歳 |
| 身長 | 173cm |
| 出身地 | 福岡県 |
| 出身大学 | 白鷗大学 |
| 所属 | 富士通レッドウェーブ |
| ポジション | シューティングガード |
| コートネーム | キキ |
雷山ミニ、前原中学校、精華女子高校、白鷗大学を経てENEOSへ加入。その後、富士通レッドウェーブへ移籍しました。
林さんの最大の武器は3ポイントですが、本人はカッティングや速攻への走り出し、目立ちにくい細かなプレーも強みとして挙げています。
相手が3ポイントを警戒すれば、ボールを持たずにゴール方向へ走り込む動きが有効になります。外から打つだけの選手ではないため、厳しくマークされても攻撃へ関われるのが特徴です。
林咲希(はやし・さき)さんのコートネームは「キキ」です。
最初に名付けたのは白鷗大学時代の先輩でした。「林」という名字には「木」が二つ並んでいるため、「キキ」と呼ばれるようになったそうです。
ENEOS加入後、林さん自身がその意味を「危機を救う選手になる」へと更新しました。
文字遊びから生まれた愛称に、選手としての目標を加えた形です。マリ戦で日本を勝利へ導いた9本の3ポイントは、まさに「危機を救う」という愛称を思わせる活躍でした。
今回の9本だけを見れば、一試合の絶好調に思えるかもしれません。しかし、林さんには以前からシューターとしての実績があります。
2020年にはWリーグの3ポイントシュート成功率1位を獲得。2024年にはWリーグのレギュラーシーズンベスト5に選ばれました。
日本代表では2019年と2021年のアジアカップ優勝を経験し、東京2020オリンピックでは銀メダルを獲得しています。
したがって、今回の記録は突然生まれたものというより、長年磨いてきたシュート力が世界大会で数字として表れた結果と見るのが自然です。
▼林咲希の記録を伝えるFIBAサイト|FIBA|Hayashi and Japan on fire, set all-time triples record
ここからは試合の数字を基にした分析です。
日本の102得点のうち、チームで決めた20本の3ポイントによる得点は60点です。全得点の約59%を3ポイントが占めました。
そのうち林さんの27得点は、日本の総得点のおよそ4分の1です。日本は5点差で勝利しているため、林さんの働きが極めて大きかったことは間違いありません。
ただし、記録だけで今後の勝利が保証されるわけではありません。対戦相手は林さんへのマークを強めると考えられます。3ポイントを警戒させたうえで、カッティングや味方への展開をどう生かすかも次戦以降の注目点です。
林咲希(はやし・さき)さんは、女子バスケ日本代表と富士通レッドウェーブで活躍するシューティングガードです。
一夜だけの記録ではなく、林さんが積み重ねてきたシュート力を世界へ示した試合だったといえるでしょう。