愛知・名古屋アジア大会の卓球男子団体決勝で、日本が中国を3―2で破り、60年ぶりの金メダルを獲得しました。決勝は5試合目までもつれ、張本智和選手が2勝、最後は松島輝空選手が勝負を決めています。
「張本選手は誰に勝った?」「松島選手は初戦で敗れたのに、どう金メダルにつながった?」という疑問に答えるため、9月24日の5試合を順番に振り返ります。「60年ぶりの金」と「44年ぶりの決勝」が指す出来事も分けて整理しました。
卓球男子団体の中国戦は日本が3―2で逆転勝利

決勝は2026年9月24日、愛知県豊田市のスカイホール豊田で行われました。団体戦は個人同士の試合を重ね、先に3勝したチームが勝ちです。日本は第1試合を落とし、第3試合終了時点でも1勝2敗と追い込まれましたが、残る2試合を続けて取りました。
| 順番 | 日本の選手 | 中国の選手 | 試合結果 | 団体戦の途中経過 |
|---|---|---|---|---|
| 第1試合 | 松島輝空 | 王楚欽 | 2―3 | 日本0―1中国 |
| 第2試合 | 張本智和 | 温瑞博 | 3―1 | 1―1 |
| 第3試合 | 戸上隼輔 | 林詩棟 | 1―3 | 1―2 |
| 第4試合 | 張本智和 | 王楚欽 | 3―0 | 2―2 |
| 第5試合 | 松島輝空 | 温瑞博 | 3―1 | 日本3―2中国 |
表の「3―1」などは各選手が取ったゲーム数です。一方、最後の「日本3―2中国」は団体戦全体の勝敗を表します。この二つを分けて見ると、逆転の流れが分かりやすくなります。
張本智和が2勝、松島輝空が最後の1勝をつかんだ
第1試合で松島は王楚欽に2ゲーム先取から逆転負け
先陣を切った松島選手は王楚欽選手に11―5、11―8で2ゲームを先取しました。しかし、その後は9―11を3回続けて落とし、試合は中国の先勝に。世界トップクラスの相手を追い詰めながら、あと1ゲームには届きませんでした。
松島選手の初戦だけを見ると厳しい出だしです。ただ、団体戦では同じ選手に再び出番が回ることもあります。ここから張本選手がどのように勝負をつないだかが、決勝の核心です。
張本が2度目の登場で王楚欽を3―0で破った
第2試合で張本選手は温瑞博選手を3―1で下し、日本は1―1に追いつきます。第3試合で戸上隼輔選手が林詩棟選手に敗れ、再び中国が優勝に王手をかけました。
そこで第4試合に登場した張本選手が、松島選手を破った王楚欽選手と対戦します。結果は11―7、11―4、11―9のストレート勝ち。張本選手のこの日2勝目で、団体戦は2―2の最終試合に持ち込まれました。
勝利を「張本選手の2勝」だけで説明すると、第5試合の重みが抜けてしまいます。張本選手が脱落を防ぎ、松島選手へ最後の試合をつないだ、と見ると展開がつかみやすいでしょう。
最終試合の松島が温瑞博に3―1で勝利
第5試合で松島選手は温瑞博選手に11―7、8―11、11―6、11―8。第2ゲームを落としたものの、後半の2ゲームを連取して決着をつけました。初戦の逆転負けで終わらず、再び巡ってきた出番で金メダルを決めたことも、この決勝を印象深くしています。
確認できるのは、張本選手が2試合、松島選手が1試合を取り、日本が団体戦を制したという結果です。「初戦の敗戦が気持ちを強くした」といった心理的な理由は、本人の発言を確認できない段階では断定できません。
「60年ぶりの金」と「44年ぶりの決勝」は何が違う?
二つの年数は、数え始めた大会が異なります。日本が卓球男子団体で前回金メダルを取ったのは1966年バンコク大会。2026年の優勝は、それから60年ぶりです。
一方、「44年ぶり」は決勝へ進んだことを指します。前回の決勝進出は1982年ニューデリー大会で、今回は1982年以来44年ぶりの決勝でした。つまり「決勝に来るまで44年、金を取り戻すまで60年」という違いです。
| 表現 | 基準となる大会 | 2026年に起きたこと |
|---|---|---|
| 60年ぶりの金 | 1966年バンコク大会の優勝 | 男子団体で再び優勝 |
| 44年ぶりの決勝 | 1982年ニューデリー大会の決勝進出 | 中国との決勝へ進出 |
今年5月の世界卓球団体決勝でも日本は中国と対戦しましたが、そのときは0―3で敗れています。今大会の金メダルは、その再戦を制した結果でもあります。ただし世界卓球とアジア大会は別の大会なので、今回の「60年ぶり」はアジア大会の男子団体についての記録です。
まとめ
2026年アジア大会の卓球男子団体決勝は、日本が中国に3―2で勝利しました。松島輝空選手は第1試合を惜しくも落としましたが、張本智和選手が2勝を挙げて2―2につなぎ、松島選手が第5試合を取って決着しました。
「60年ぶり」は1966年以来の金メダル、「44年ぶり」は1982年以来の決勝進出を表します。強豪中国との5試合を最後まで戦い抜いた日本が、二つの長い空白に区切りを付けました。






