愛知・名古屋2026アジア大会の競泳で、ひときわ大きな衝撃を与えたのが中国の于子迪(う・してき)選手です。
女子200mバタフライを大会新記録で制した時、まだ13歳。「この選手は何者?」「なぜ中学生ほどの年齢で、世界のトップと戦えるの?」と驚いた人も多いでしょう。
結論からいうと、于子迪選手は12歳で世界選手権のメダリストになり、13歳でアジア記録も樹立した中国競泳界の新星です。年齢だけが話題なのではなく、すでに記録そのものが世界水準に達しています。
この記事では、于子迪選手のプロフィール、アジア大会で出した記録、世界選手権から続く驚きの経歴を整理します。
于子迪は何者?13歳の中国競泳選手
▼中国のYouTube動画から
| 名前 | 于子迪 |
|---|---|
| 日本語表記 | う・してき |
| 英語表記 | Zidi Yu |
| 生年月日 | 2012年10月16日 |
| 年齢 | 13歳(2026年9月21日時点) |
| 出身 | 中国・河北省 |
| 競技 | 競泳 |
| 主な種目 | 200mバタフライ、200m・400m個人メドレー |
于子迪選手は、中国・河北省出身の競泳選手です。バタフライだけに特化しているのではなく、4泳法を組み合わせる個人メドレーや自由形でも高い記録を持っています。
AP通信によると、水泳を始めたのは6歳ごろ。暑い日に父親と訪れたウォーターパークで泳いでいたところ、コーチに声をかけられたことがきっかけでした。本人は短距離よりも、400m個人メドレーや200mバタフライを得意種目として挙げています。
遊びから始まった水泳が、わずか数年で世界大会へつながったことになります。ただし、突然現れたというより、複数の泳法と長い距離に対応する力を積み上げてきた選手です。
アジア大会2026で13歳の大会新記録
2026年9月20日、東京アクアティクスセンターで行われたアジア大会の女子200mバタフライ決勝で、于子迪選手は2分5秒08の大会新記録を出して金メダルを獲得しました。
従来の大会記録は、張雨霏選手が2023年杭州大会で出した2分5秒57です。于子迪選手はこの記録を0秒49更新し、アジア大会初出場で頂点に立ちました。
Reutersは、于子迪選手がレースの序盤から先頭を譲らず、そのまま押し切ったと伝えています。2位の常墨涵選手は2分8秒44で、3秒以上の差がつきました。日本の奥園心咲選手は2分9秒97で銅メダルでした。
ここで重要なのは、「13歳にしては速い」という範囲ではないことです。年齢を外して記録だけを見ても、アジアのシニア大会を制する速さに達しています。
12歳で世界選手権の最年少メダリスト
于子迪選手が世界的に注目されたのは、2025年にシンガポールで行われた世界選手権でした。当時はまだ12歳です。
個人種目では、200m個人メドレー、400m個人メドレー、200mバタフライの3種目でいずれも4位。200m個人メドレーでは、銅メダルとの差がわずか0秒06でした。
さらに女子4×200m自由形リレーの予選を泳ぎ、中国が決勝で3位になったため、于子迪選手も銅メダルを獲得しました。これにより、競泳の世界選手権史上最年少メダリストになりました。
個人では表彰台にわずかに届かず、リレーで歴史的なメダルを手にした。この経験が、翌年のアジア大会で最後まで先頭を守り切る強さにつながった可能性があります。
13歳で200m個人メドレーのアジア記録も樹立
于子迪選手の強さは、200mバタフライだけではありません。
2025年11月の中国全国運動会では、女子200m個人メドレーを2分7秒41のアジア新記録で優勝しました。それまでの記録は、葉詩文選手が2012年ロンドン五輪で出した2分7秒57。13年間残っていた記録を、13歳の于子迪選手が塗り替えたのです。
World Aquaticsの公式記録には、2026年の中国国内大会で400m自由形や400m個人メドレーを制した結果も掲載されています。自由形、バタフライ、4泳法を使う個人メドレーのすべてで結果を出している点が、この選手の大きな特徴です。
于子迪が13歳で世界級になった理由を分析

公開情報から確認できる強みは、一つの泳法に偏らない技術と持久力です。
200mバタフライは、スピードだけでなく後半までフォームを崩さない持久力が必要です。個人メドレーでは、バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、自由形の切り替えも求められます。両方で世界水準の記録を出せるのは、心肺能力に加えて技術の幅が広いことを示しています。
一方で、まだ13歳であり、体格やフォームは今後も変化します。順調に伸びれば2028年ロサンゼルス五輪の有力候補になる可能性はありますが、代表入りやメダルを今から約束することはできません。若い選手には、成長期の故障や重圧への配慮も欠かせないからです。
現時点で確実にいえるのは、「将来が期待される少女」という段階をすでに超え、シニアのアジア記録保持者として結果を残していることです。
まとめ
- 于子迪選手は、中国・河北省出身の13歳の競泳選手
- アジア大会2026の女子200mバタフライを2分5秒08の大会新記録で制した
- 12歳で2025年世界選手権に出場し、リレーで競泳史上最年少メダリストになった
- 13歳で女子200m個人メドレーのアジア記録2分7秒41を樹立した
- バタフライ、個人メドレー、自由形に対応する技術の幅と持久力が強み
13歳という数字に目を奪われますが、于子迪選手の本当のすごさは、世界選手権、アジア記録、アジア大会新記録と、異なる舞台で結果を積み重ねている点です。今大会でさらに出場機会があれば、年齢ではなく記録そのものに注目が集まりそうです。
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参考資料
- Reuters|Japan win first gold of home Games, prodigy Yu leads China’s pool surge
- World Aquatics|Zidi YU Results
- AP|Yu Zidi is only 12 but she stuns the swim world with some of the year’s fastest times







