体操女子団体はなぜ銀メダル?杉原愛子の個人金と中国戦の1.100点差

銀メダルを掲げる体操女子日本代表と、団体決勝の1.100点差を示す文字

前日に杉原愛子選手が女子個人総合で金メダル。日本が団体予選も首位で通過しただけに、「団体も金に届くのでは」と期待した方は多かったでしょう。ところが、9月23日の愛知・名古屋アジア大会、体操女子団体決勝は中国が166.462点、日本が165.362点で、日本は1.100点差の銀メダルとなりました。

その差はどこで生まれたのか。日本体操協会が公開した公式結果を種目ごとに比べると、跳馬とゆかでは日本が中国を上回っています。勝敗を分けたのは段違い平行棒と平均台でした。

スポンサーリンク

体操女子団体決勝は中国に1.100点届かず銀メダル

決勝には杉原選手に加え、西山実沙選手、岸里奈選手、岡村真選手、中村遥香選手が出場しました。各種目で3人の得点を合計する団体戦です。公式結果の種目別の数字を並べると、競り合いの形がはっきりします。

種目日本中国日本から見た差
跳馬41.63239.732+1.900
段違い平行棒40.23342.932-2.699
平均台42.03244.266-2.234
ゆか41.46539.532+1.933
合計165.362166.462-1.100

日本は跳馬で1.900点、ゆかで1.933点を取り返しました。しかし、段違い平行棒と平均台の合計で中国に4.933点の差をつけられています。二つの得意分野で稼いだ計3.833点では、その差を埋めきれませんでした。これは公式得点の比較から分かることで、特定の一人や一つの演技だけに敗因を求めるものではありません。

スポンサーリンク

予選首位から決勝2位へ、何が変わった?

9月22日の予選は日本が166.363点で1位、中国が165.697点で2位でした。差は日本が0.666点リード。翌日の決勝では中国が166.462点、日本が165.362点と順位が入れ替わりました。予選の首位と決勝の結果は別の記録です。予選で勝ったことが、そのまま金メダルを意味するわけではありません。

決勝の種目別では、日本は跳馬とゆかでそれぞれ1位の得点を出しました。一方、中国は段違い平行棒と平均台で1位。この対照が、合計1.100点差という接戦を生んでいます。「日本が全種目で劣った」という受け止め方も、「最後のゆかだけで負けた」という見方も、公式記録には合いません。

スポンサーリンク

杉原愛子の個人金と団体銀は矛盾しない

杉原愛子選手が女子個人総合で金メダル:愛知・名古屋アジア大会

杉原選手は前日の女子個人総合で4種目合計55.599点を記録し、金メダルを獲得しました。個人総合は一人の選手の4種目を合計する勝負です。それに対し団体決勝は、種目ごとに日本と中国それぞれの3人分の得点を積み上げます。個人で最も高い得点を出した選手がいるチームが、必ず団体でも優勝する仕組みではありません。

団体決勝の公式記録では、杉原選手の得点は跳馬14.066点、ゆか13.966点です。個人総合で優勝した翌日もチームの得点に加わりました。それでも団体では、中国が段違い平行棒と平均台で上回った。個人金と団体銀の違いは、杉原選手の金メダルの価値が変わったためではなく、勝敗を決める人数と得点の組み合わせが違うためです。

杉原選手は9月25日の種目別決勝で平均台とゆかに出場予定と、日本体操協会が案内しています。団体で見えた中国との差が、個々の種目での結果にそのまま当てはまるわけではありません。それぞれ別の勝負として見届けたいところです。

スポンサーリンク

まとめ

愛知・名古屋アジア大会の体操女子団体決勝で、日本は中国に165.362対166.462の1.100点差で敗れ、銀メダルを獲得しました。跳馬とゆかでは日本が上回りましたが、段違い平行棒と平均台で生まれた得点差を埋めきれませんでした。

杉原愛子選手の個人総合金と団体銀は、異なる採点対象の結果です。予選首位から決勝で順位が変わったこと、そして四つの種目で日本と中国の強みが分かれたことが、今回の1.100点差を読み解く鍵になります。

関連記事

参考資料